社長日記
特殊なユニット
2024年06月08日
また特殊なユニットを作りました。
WavecorのWF118WA02を分解しダンパーを除去し、磁性流体を使ってヴォイスコイルを安定させる実験をしました。全く良くならず、ばらした状態でしたので捨てようかと思ってました。元々のフレームは先に紹介したユニットに使用してしまいましたので、こちらはPeerlessのフレームを強引にマグネットに設置し、振動板を取り付けています。
さて、ダンパー無しで更に磁性流体も除去しましたので、ダンパーに代わる仕組みが必要です。そうでなければ、振動板を元の位置に戻す効果が無くなる事と、使用中にヴォイスコイルがマグネットに当たり、ノイズを発生させてしまいます。
それではと対策したのが調理用のタコ糸で、瞬間接着剤で引っ張りながら接着しヴォイスコイルを安定させています。
これは、ユニットを成立させる方法でしかないのですが、ダンパーから発生する音、要するにノイズが出なくなります。最近のユニットでは対策済みが多いのですが、ダンパーとマグネットの間の空気が抜け難い問題があり、これだとその問題ももちろんありません。コーン紙の振動板以外から音が出ないのは、当たり前の様ですが実はそんなウーハーユニット殆どありません。
現在BOX製作中ですが、これが思ったより濁りが無い音に感じています。もちろん量産化は難しく、そもそもヴォイスコイルがマグネットの中心に来るように固定するのが難しく、捨てるつもりだったからできたものと言えると思います。