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社長日記

SONY TA2000F AMP

2021年02月11日



写真がぼけてしまいましたが、概ね部品交換は終わりました。
50年の歳月で、部品も小さくなりだいぶすっきりしました。特に電源平滑用コンデンサは取り付けの都合から、大きさで探していたのですがご覧の通りだいぶちぐはぐになってしまいました。 この機種は輸出用でもあり220v対応で設計されていますので、電源用の小さい方のコンデンサはそのための物ですからこれで良いでしょう。 電源コードもべたべたでしたので、3P電源コードに変更しました。NとLを間違ったりでじたばたしましたが、こちらも後ろすっきりとなりました。 部品の購入ミスで、足りないものが有るので全ては終わっていませんが、他に必要な部品が出るまでしばらくはこの状態で使用します。そんなことで、Phonoイコライザー基盤は手付かずです。


肝心の音の変化ですが先にご報告しました際には、ドンシャリ系で薄いやせた印象の音でした。高域がきつくソースダイレクトでの使用は難しく、トーンコントロールを入れると明らかに劣化が感じられました。(今でも変わりませんが) 部品を少しずつ変えながら試聴してきましたが、最大の要因は電源系でした。これは劇的に変化した事と、年式が古い物では電源系の部品が特に劣化します。高級な電源コードを用いれば更に変化があるかもしれません。 結果ですが、全体のバランスが良くなり高域のきつさは全くなく解像度が高まり奥行き感が強くなりました。当時の開発者は流石ですね。 本当にピュア―な印象で、開発者の思想は「何も足さない」ではないかと思えるほど自然で、味付けの主張は全くありません。艶やかよりは透明感でしょうか。自分が使うのアンプとしてはこれで十分に思います。 当時の価格が126000円らしいので、現在作ったら倍ぐらいではないでしょうか。


程度はすこぶるよく、トランジスタの足も黒くなっている物はほぼありません。全てこのまま使います。 フィルムコンデンサはそこまで劣化はしないようですが、念のため交換。ビンテージ部品でよく見かけるセラミックコンデンサは、多分経年変化に強いのだろうと交換しませんでした。


当店はスピーカーを作る業者ですから、味付けが強い機材は開発の妨げになります。やたらふくよかで艶やかな音もいいなーと思うのですが、これらの機材に合わせると、小さなデジタルアンプなどではやせた音になってしまいます。 当店の販売価格帯では、その様な環境も当然考えますし数百万の機材を用いるお客様はわずかだとは思いますが、いないとは思っていません。このアンプならそれらの幅広いユーザー層にも対応できそうに感じます。 外観の改善はこれから、しばらく暇なしになりそうなので・・・


こんな感想を書いてきましたが、そもそも少々変わった接続で使っています。CDデッキの上にぱっとしない機材がありますが、これはアンバランス信号をBTLバランス(平衡)信号に変換する器械です。ヤフオクで1円で落札した記念商品です。 自作のパワーアンプはBTL入力のみですので、この機材で変換して使っています。アンプの印象もこの変換機の性格がどうしてもプラスされています。 同一条件で試すすべがありませんので、概ねこんな印象でしょう。


余談ですが、このDENONの有名CDデッキは針飛びがひどく処分を考えた程です。蓋を取ってピックアップの脇にある小さな可変抵抗?を精密ドライバーで少しづつ動かして調整しました。 そしたらその後不具合が全く起きず、故障もなく快調です。S10では調整ネジが4カ所あるので、それを調整するのは組み合わせが多くて大変ですが、このタイプでは捨てる前にやる価値が有ると思います。



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