社長日記
特別なHC-TX400
2021年02月03日
こんな時代ですので、新商品開発は控え出来るだけ簡素に支出をおさえ、最低限度売れる商品だけを切らさないように生産しています。 いつも木工機器をお借りしている神奈川県の工芸技術所も、コロナで使いにくくなり外出も控えるようにしていることから、全体のフットワークが全く上がりません。
そんな中、HC-TX420の2Wayスピーカーが幾分売れ始めたので、追加で生産を始めました。 また、生産を休止していたリボンツイーター使用のHC-TX400を同一Boxで復活させる計画です。そこまでは今まで開発した商品ですので、何も変化は無いのですが、手持ちの高級ユニットが有るのに気が付き、急遽テストBoxで試聴しています。
TX400のウーハーと取引価格が4倍高のユニットです。75mmのボイスコイル、ブラックファントム、埋め込み型のリード線、なんと言っても大型のネオジムマグネット仕様、グラスファイバーコーン、重量アルミダイキャストフレーム、更には繊細作業を可能とする台湾専門工場での生産とこれでもかと言うほどの仕様です。
ツイーターは同様のリオンツイーターを採用し、同一規格でテストしています。 このウーハーは、音の立ち上がりはもちろん良いのですが、ブレーキングが大変良く感じられます。 要するに音の切れが良くその為に中低域の音の輪郭が鮮やかで、一枚曇りをそぎ落としたかの印象です。 最大の欠点は能率の低さ。100W以下のアンプは不向きでは?
反対に能率が低い分相対的に低音が豊かで、このサイズでは十分に感じます。 密閉型でこれ以上必要ないと感じる低音ですので、かなりの性能だと感じています。 TX400、TX420と比べ低重心の音で、歯切れが良いが軽い音ではありません。 ユニットの駆動がパワフル過ぎて、滑りやすい台やインシュレータでは落下してしまいます。販売にはシリコン足を付ける予定です。 もう一つの欠点は値段が高いこと。 1~2組ほど試しで製品化してみます