社長日記
テストの途中
2015年01月29日
画像を載せるのをためらうほどのボロ箱ですが、これでもテストボックスです。 外観の良さも売りの弊社としては、イメージダウンにつながりかねない見苦しさです。
ですが、これにもそれなりの訳があります。それは、音の性能を確認するための物ですので、「音」に対してストレートであるためには、この方が都合が良いのです。 中途半端に綺麗さを求めれば、柔軟な変更が速やかに出来なくなります。
例えば、2つのスピーカーを聴き比べる場合、片方を聴いてから、1時間ほどしてもう片方を聴いたのでは、差が分りにくくなります。 比較は直ぐに出来た方が、正確なデータが得られると思います。 バッフル板、ウーハー下側に横木を2本打ちつけていますが、これもその部分の共振が気になり、数分で加工しています。 有名メーカーのテストボックスも、ガムテープでべたべた貼った物を写真で見たことがありますが、あれらも「音」に対してストレートに反応した結果だと思います。
素材もあまり豪華な物は使いませんし、概ね安定するMDFも使いません。全てが完成した時点で、テストボックス時以下の音であれば何にもなりません。 作りも材も悪条件で、調整しながら製品化可能な性能まで出せないと、それ以上の製品にならないと思います。 何より、テスト当初は、このユニットで決まった訳でもありませんので、カッコ良く美しいテストボックスなど考えられません。
音の仕上がりはまずまずです。 高域で演出している訳ではなく、中音域で透明感を感じます。 低域は、3インチボイスコイルとネオジムマグネットのウーハーですから、解像度が高く、俗に言う団子状態にならないすっきりとした印象です。 当然スピードも速く、なるほどこんな物を作る訳が解ったように感じています。だいぶ面白くなってきました。