2016年5月

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もう何年も前に製作した、LM3886の手作りパワーアンプですが、当初よりチップを倍に出来るように作っていたのですが、増設する事無く今まで使っていました。
それほど音に対して不満は無く、特に増設する必要も無いように感じていました。


ある時、このアンプのメイン基盤を売っていたサイトを見た時に、在庫切れの表示となり、更には商品ページまで無くなってしまいました。 今後生産する目途が立たないらしく、生産中止となってしまったようです。
それを知ったら、もう増設が出来ないと妙な危機意識が働いて、ネットで色々調べ似たような基盤を見つけそれを使う事を考えました。



既存の回路と限りなく近付けるため、抵抗やコンデンサの数値を変更し、部品も概ね同じ物に変え、交換では済まなかった部品を無理やり基盤に固定し、形だけは同等の物が出来ました。



満足なヒートシンクも無く、シャーシに直に熱を逃がす様設置し、それこそなんとなく完成しました。 綺麗に整理するのが苦手なので、ごちゃごちゃしてますが、LM3886チップを全部で8枚使っている事になります。



早速音出ししましたが、致命的な問題はなさそうで、シャーシの片側が異常に熱いぐらいです。
もっと音も大きくなるのかと思ったけど、そうでもないみたい。
中低音がぐっと厚みが増し、迫力はかなり向上したかな?
元々プリアンプの出来が悪く、リプルノイズが気になっていましたが、余計に気になる感じがします。


とりあえず出来ましたが、なんでそこまでやったのか今もって良く解りません。 電子部品はそれほど得意分野ではありませんので、もうこの辺でやめておきます。

いやー 驚きました。 某サイトのブックシェルフスピーカーのカテゴリーで、「ハイレゾ対応」なる標記を数多く見かけびっくりです。


何をもってハイレゾ対応なのか良く解りません。定義は何なのか? そもそもアナログ信号しか受け付けないスピーカーで、デジタル規格のハイレゾとどのように関係させるのか? 時々、この業界が嫌になる場面がありますが、正にそのような事柄の一つになりかねない匂いがします。


弊社でも、ハイレゾを受けてのスピーカーの存在は考えています。 自分が考えるハイレゾ対応は、CDの規格の16bit/44.2kHzとハイレゾの24bit/192KHzの違いが解る性能を有していること。 その点では、確かにハイレゾ対応は理解できます。ノートパソコンのスピーカーでは、違いが解りにくいでしょう。 CDやMP3のデジタル規格とハイレゾの規格は、信号量の差であってダイナミックレンジの差では無いと考えるべきです。 要するに、20KHzが人間の限界と言われ、それでも更に上の音も再生したとして、30~40KHzもあれば十分。 そもそも192KHzを再生できるツイーターは無いと言って良いでしょう。 デジタル機器であれば、この規格を扱えるか否かは対応商品か否かになりますが、アンプから既にアナログ信号に変換されているスピーカーは、それとは別の根拠が必要です。


100KHzを再生できるスピーカーであれば、それを自慢する意味でもハイレゾ対応と称しても良いのかもしれません。 しかし、昔と変わらぬドームツイーターでハイレゾ対応は、何をもって対応なのか全く解りません。 (昔のドームツイーターでも、測定していないだけで30KHz以上は再生しています)


ハイレゾに付いて良く理解して頂きたいのは、CDの44.2KHzがハイレゾの192KHzにまで高周波が録音されるという意味ではなく。 仮に20KHzの高域の音を2箇所でサンプリングするか10か所でサンプリングするかの差です。 極端な例では、同じ1時間半の映画でも、内容の濃い物と薄い物との差です。(内容としての情報差) 高域だけ考え、どれほどの高周波を再生できるかではなく、どれほどの解像度があるかの方が重要です。 仮にダイナミックレンジの広さを強調するなら、家庭用ブックシェルフスピーカーで、満足に10Hz、20Hzを再生できるスピーカーなどありません。 そもそも、CD規格ですら録音周波数の全てを再生できるスピーカーなど存在しません。 ハイレゾ対応のスピーカーなど、正に根拠を欠く霞を食わせる商法にも感じられます。 結局のところ、ハイレゾ対応スピーカーもその様な標記が無いスピーカーも、ハイレゾ対応では全くの違いは無く、一般的なオーディオスピーカーは、全てハイレゾ対応と考えて良いでしょう。


肝心な事は差が解る表現力です。御注意を。