リョービ 手押しカンナ HL-6の修理

 

古い電気工具の修理の際に、それらや調整の場面を掲載されている方のブログ等を良く参考にさせて頂いております。

中古品でも人気のある商品ですので、修理内容を公開することでお役に立てるかと思い、やたら細かく掲載しています。

 

ヤフオクでジャンク品として、12,000円強で購入したリョービのHL-6手押しカンナです。現行品はHL-6Aで旧型の初期の製品の様ですので、10年以上は経過していると思います。土台の青い樹脂は下の方に欠けがあり、電源コードはボロボロで且つ前のオーナーが強引に交換した跡がありました。金属部分の腐食もひどく、なんと言っても動きません。





だからジャンク品なのですが、単相
100vのモーターなんて、意図的に壊さない限り壊れないもの。モーター以外で原因を探したら見つかりました。速度コントロールをしているボリューム(可変抵抗)が壊れていました。可変抵抗は耐久性が低く、この部品が故障して動かなくなっている方は結構いるのでは? 新型のHL-6Aではこの機能が廃止されていますから、問題個所の様です。

茶色と赤のコードを直結し、ボリュームをキャンセルすれば最速で回ります。そもそも業務用手押しカンナでも、刃の回転を変えることはありませんので、全く不要な機能だと思います。ですが、他の部品を取り寄せるので、ついでに同型のボリュームと交換しました。

 


最も注意したいのはベアリング、これが劣化すると焼き付きや大きな破損につながりますので、念のため全てをチェック。それほど使っていなかったようで、モーターのカーボンブラシも殆ど減っていませんでしたから、ベアリングは問題なさそうです。クリーニングだけはしましたが。

刃の車軸用ベアリングを止めている4つのキャップスクリューですが、硬くて緩みません。仕方なくバーナーで炙って、ハンマーで叩きながらなんとかばらせました。



Vベルトも傷は有るものの問題なく、スイッチ、テーブル調整も動作に問題なさそうです。樹脂部品も性能には関係ありませんが、全てクリーニング、傷は有りますがバフ磨きもしています。





テーブルと直角ガードは、砥石とコンパウンドで磨き、概ね腐食を取り鏡面の所はしっかりと顔が映る位までクリーニングしました。

交換した部品は、ボリューム以外に電源コードとそれのコードガード、刃を研ぐための冶具と掃除機とつなげるためのパイプを追加しました。

 





早速研ぎ直して切れるようにして、5分間回転テストも数回行い、幅2㎝程の木材でテストを行いました。問題なく使えます。卓上丸鋸を使い一定幅で切り出したい時に、片側のヘリを整えられると作業効率が良くなり且つ安全です。しばらくは戦力として活躍してくれると思います。